賃貸物件で大家さんとトラブルになることってあるの?
どう対処したらいいのかしら?
この記事は、上記のような悩みを持つ夜職の方のために執筆しました。
賃貸物件で入居者・大家の間でトラブルが発生するケースはさまざまありますが、中には「自分には非がないのにトラブルになってしまうケース」もあるので注意が必要です。
そんなときの対処法も含めて、夜職の人が起こしやすいトラブル例や対処法を解説します。
夜職の人と大家の賃貸トラブルよくある例
賃貸物件において、夜職の人・大家間に起きるトラブルのよくある例として、以下の5つのケースが挙げられます。
- 家賃未払い・滞納
- 入居者間トラブル
- 規約違反トラブル
- 設備トラブル
- 退去手続きトラブル
家賃未払い・滞納
家賃の未払い、もしくは滞納が起きる要因として以下の2つのケースがあります。
- 支払いを忘れていた
- 支払う能力がない
多くの場合、一月分でも家賃の支払いが滞れば大家・管理会社から連絡がいくはずです。
支払いを忘れていた場合は、すぐに支払いを済ませれば問題ありません。
一時的に家賃の支払いが不可能な状態になったときは、その趣旨を相談すれば猶予をもらえる場合があります。
大家・不動産屋からの連絡を無視した、もしくは支払い能力が回復する見込みがない場合は、連帯保証人に連絡がいくことになるでしょう。
入居者間トラブル
上の階・下の階の住人や隣人など、入居者間でのトラブルもよくあるケースです。
- 騒音
- 悪臭
- 共用部のルール違反
- その他の迷惑行為
同じ賃貸物件の入居者があなたに対して上記のような不満を持った場合、あなたに直接訴えてくる場合もあれば、大家・管理会社を通して苦情を申し立てる場合もあります。
また、入居者間トラブルは、完全に自身に非があるケース・そうとは言い切れないケースがあるはずです。
いずれにせよ、できるだけ早くトラブルに対処しないと多大なストレスを抱えたまま日々を過ごすことになります。
規約違反トラブル
物件の規約に違反する行為をしてしまうと、トラブルに発展します。
- ゴミ出しのルール違反
- 駐輪場のルール違反
- ペットを飼っている(ペット禁止物件)
- 喫煙している(禁煙物件)
これらの規約違反トラブルは、多くの場合は同じ建物に住む入居者から大家・管理会社に通報が入ります。
特にペット禁止の物件でペットを飼っていることが発覚した場合は、すぐに解決するのは難しいはず。
そうなると、退去を命じられる可能性もあります。
設備トラブル
雨漏りや水漏れなどの設備トラブルが要因で、大家と揉めるケースがあります。
多くの場合は建物の老朽化などが原因ですが、入居者のズサンな管理・使い方が原因の場合もあるので注意が必要です。
また、設備トラブルは発見し次第すぐに大家・管理会社に報告する必要があります。
報告を怠ったばかりに状態が悪化してしまうと、入居者側に責任を問われる可能性もあるので注意してください。
退去手続きトラブル
物件の退去手続き時も、大家とのトラブルが起きやすいタイミングです。
その多くは、原状回復費用の負担割合についての意見の食い違いによるもの。
貸主側の負担になるもの | 家具の設置による凹みや傷 日照による壁紙の日焼け 冷蔵庫裏の電気焼け |
借主側の負担になるもの | タバコのヤニによる壁紙の黄ばみ 飲食物をこぼした際のシミ・汚れ ペットが付けた壁や床の傷 落書き汚れ 不注意による設備の毀損 |
上の表のように、普通に生活しているうえで生じた傷や汚れは貸主側、過失や不注意による傷・汚れ・破損は貸主側の負担となるのが通常です。
ただし、本来は貸主側が負担するべき修繕費用を、退去費用として上乗せ請求されたという例も多くあるので注意が必要です。
退去費用については、入居時に交わした契約書に詳細が記載されています。
また、国土交通省が発行する「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にしてください。
夜職の人が大家とトラブルになったときの対処法
大家との間にトラブルが発生した場合の対処法は、以下の2つのケースに分かれます。
- 自身に非がある場合
- 自身に非がない場合
自身に非がある場合
家賃の未払い・滞納や、騒音・ルール違反など、自身の非が要因でトラブルになった場合はすぐに改善してください。
改善がみられない場合は、法的措置をとって強制退去を命じられる可能性もあります。
騒音に関しては、防音カーテンや消音マットなどの対策グッズを用意するだけで改善される場合もあります。
ゴミ出しや共用部の使用法などのルール違反からトラブルに発展する場合の多くは、そもそも「ルールを知らなかったこと」が原因です。
あらためてルールを確認し、以後はそれに従うよう徹底しましょう。
入居者全員が気持ちよく暮らしていけるよう、自身の非が要因で起きたトラブルは即座に対処してください。
自身に非がない場合
場合によっては、自身に非がないのにトラブルが起きてしまうケースもあります。
例えば「言いがかりをつけられている」「相手が勘違いしている」といったケースです。
その場合は、以下の2つの対処法をとってください。
契約内容を確認する
退去費用の負担割合や共用部の使い方など、お金・設備に関するトラブルが起きた場合は契約内容を確認してみましょう。
入居時に交わした契約書には、さまざまなケースの責任の所在や、その物件のルールなどが記載されています。
契約書の内容を読んでも自身に非がないと確信した場合は、その趣旨を大家に伝えるといいでしょう。
証拠を確保する
自分に非がないのにトラブルが起きてしまった際は、そのトラブルと自身が無関係であることを証拠と共に提示できるとベストです。
例えば、騒音の苦情を申し立てられた場合は騒音対策のグッズの写真を提示したり、下の階の住人から水漏れを指摘された場合は、自室の水回りが正常である様子を動画で撮影したりといった感じです。
大家との賃貸トラブルが解決しないときの相談先3選
入居者間でトラブルが起きた場合はまず大家・管理会社に相談するべきですが、トラブルの相手が大家の場合は外部機関に相談するしかありません。
大家との賃貸トラブルが解決しない際は、以下の機関に相談してみましょう。
- 国民生活センター
- 市町村の窓口
- 法テラス
国民生活センター
国民生活センターとは、人々の暮らしに関する問題解決や情報提供をおこなっている機関のことです。
大家との賃貸トラブルが解決しない際は、中立的な立場から責任の所在・解決方法などを提示してくれるはず。
国民生活センターには、以下のように主に退去費用に関するトラブルの相談が寄せられています。
国民生活センター公式サイト(最近の事例)
- 賃貸マンションの入居時にルームクリーニング代を支払った際、「退去時のルームクリーニング代は不要」と言われたにもかかわらず、退去時に請求され納得できない。
- 賃貸アパートを退去後、原状回復費用の清算書が届いた。入居時から傷ついていた床等の原状回復も求められ納得いかない。
- 10年以上住んだ賃貸アパートを退去したらクロスの張替えなど高額な原状回復費を請求された。全額支払う必要があるのか。
- 6カ月居住した賃貸アパートを退去した。玄関の壁紙のわずかな傷で全面の張替え費用を請求され不満だ。
- 管理会社の了解を得て賃貸マンションの光回線工事をしたが、退去時に、工事は許可していないと言われ、原状回復費用を請求された。
各市町村に相談窓口を構えているので、電話連絡をしたのち、必要であれば直接窓口まで出向きましょう。
市町村の窓口
各市町村の自治体は、生活や法律に関する相談窓口を設けています。
弁護士などの専門家のアドバイスを受けたいときは、市町村の窓口に相談してみましょう。
法テラス
法テラスとは、国が設立した法的トラブル解決のための相談窓口です。
- 家賃の未払いが原因で、部屋の明け渡しを請求された
- 退去時の原状回復義務の詳細な線引きがわからない
- 隣人の所有物が境界線を越えて自分の部屋の範囲に入っている
上記のように、賃貸契約に関するあらゆるトラブルに対して、問題を解決するための法制度や手続き、適切な相談窓口の案内を無料でおこなっています。
また、場合によっては弁護士の力を借りたいときもあるかもしれません。
自身で弁護士に相談するには膨大な費用がかかりますが、法テラスはお金がない人でも利用できるよう、「民事法律扶助制度」を用いた無料法律相談や、弁護士費用の立て替えをおこなっています。
大家との賃貸物件トラブル:まとめ
賃貸物件に住むうえで、トラブルが起きた際は早急な対応が必要不可欠です。
特に、自身に非がある場合は改善がみられないと強制退去を命じられる可能性があります。
また、トラブルは起きてから対処するのではなく、あらかじめ対策しておいて未然に防ぐのがベストです。
- 契約内容の確認
- 物件ルールの確認
- 騒音対策
- 同じ建物の入居者と良好な人間関係を築いておく
上記の対策をおこなっておき、トラブルを未然に防ぎましょう。