鳩は昔から「平和の象徴」とされており、日本では日常的に鳩を見かけます。市街地にいる鳩の種類は「ドバト」と呼ばれ、岩場の割れ目など高い位置に巣を作る習性があります。
マンションのベランダは鳩が巣を作る環境に適しており、ベランダに侵入してくるなど鳩のトラブルに悩まされている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、鳩避けの対策について紹介していきます。ベランダに鳩が侵入してきて困っている人は、是非参考にしてみてください。
どうして鳩が侵入してくるの?
市街地でよく見かける「ドバト」は、高い位置に巣を作る習性があります。マンションのベランダは雨風をしのぐことができ、天敵であるカラスや猫から身を隠すことができるので、鳩にとってはマンションのベランダは最高の環境ともいえます。
また鳩は帰巣本能が強く、縄張り意識が強い動物です。そのため、一度侵入を許してしまうと、マンションのベランダに居着いてしまうことに繋がります。
鳩がもたらす被害とは?
平和の象徴とも呼ばれる鳩ですが、一体どんな被害があるのでしょうか。今回は、鳩がもたらす被害の中でも多いと言われている4つを紹介していきます。
- 鳴き声による騒音被害
- 糞や羽によって汚される
- 巣を作られ住み着いてしまう
- アレルギーや感染症のリスク
鳩の侵入を対策せずにいるとこのような被害にあってしまいます。被害にあわないためにも事前に確認しておきましょう。
鳴き声による騒音被害
良く挙げられる被害としては、鳩の鳴き声による騒音被害です。公園や神社などで見かける鳩の鳴き声だと、場所も広く短時間なので何も感じることは無いかもしれません。しかし、自宅のベランダだと距離も近く長時間にわたって鳴き声を聞かされることになります。
鳩の鳴き声というのは、「縄張りを主張する」「メスを呼び寄せる」「安全な場所の報告」といった意味があるといわれています。一度鳩に安全な場所と思われてしまうと、常に鳩の鳴き声に悩まされることになります。マンションなどの集合住宅だと近隣の住民にも被害が及び、トラブル原因にもなりかねません。
糞や羽によって汚される
鳩がベランダに侵入してくるようになると、糞や羽が散乱してベランダを汚されてしまいます。鳩は、他の鳥よりも食べる量が多く、排泄頻度も多いです。糞を放置するとこびりついて汚れが落ちにくくなり、悪臭の原因にも繋がります。
また、集合住宅の駐車場では車やバイクといった乗り物に糞を落とされるといった被害も多いです。糞は酸性なので、金属や車の塗装に長期間ついてしまうと腐食して劣化する危険性もあります。その他、糞や羽がベランダに溜まったままだと、雨で排水溝に流れて配管詰まりの原因にもなってしまいます。
巣を作られ住み着いてしまう
鳩は縄張り意識と帰巣本能が強いので、いくら追い払っても戻ってきてしまいます。鳩の繫殖期は1年中と言われており、産卵は1年のうちに何度も行われます。ベランダを安全な場所と認識した鳩はそこに住み着いて産卵を行うこともあります。また、仲間の鳩も呼び寄せて鳩のたまり場のような場所になってしまう恐れもあります。
大量の鳩が住み着いてしまうと、糞の臭いや鳴き声の騒音など被害が倍増してしまいます。そのため、ベランダに鳩が出入りするようになったら早急に対応をする必要があります。
アレルギーや感染症のリスク
鳩の糞や羽は、悪臭の原因以外にもアレルギーや感染症のリスクも考えられます。鳩にはダニやノミなどがついていて、感染症の原因でもある病原菌を媒介するという可能性もあります。
鳩や鳩の糞には病原菌がいくつも存在しています。特に乾燥した糞や毛の中の抗原菌を吸い込むことによってアレルギーや感染症、肺炎等にかかるリスクがあります。鳩がベランダに居座ってしまうとより感染リスクが高くなるため、特に免疫力の低い小さなお子様やお年寄りにとっては非常に危険です。
鳩避けの対策は?
人の出入りの少ないベランダだと、鳩にとって居心地の良い場所だと認識されてしまうこともあります。1日に何度かはベランダに出るようして「この場所は安全ではない」と鳩に警戒させることが大切です。
ここからは上記の他に、鳩がベランダに侵入したり居座らないようにする対策を4つ紹介します。
こまめに掃除する
まず、鳩による糞や羽の汚れ被害の有無にかかわらず、こまめに掃除するように心がけましょう。鳩の臭いがつかないように、こまめに掃除をすることで、鳩を排除しようとしていることを鳩に伝えることができます。
鳩の糞や羽を掃除する場合は、感染症のリスクもあるのでマスクや手袋などを着用するようにしましょう。
- 使い捨てのマスク
- 使い捨てのビニール手袋
- 雑巾、ほうき、ブラシなど掃除用具
- ぬるま湯の入ったバケツ
- 消毒用のエタノールスプレー
乾いてこびりついてしまった糞はぬるま湯でふやかすと落ちやすくなります。ベランダの手すりに糞を落としていくことも多いので、しっかりと拭きあげて消毒しましょう。手すりの糞を放置してしまうと、安全な場所だと思われさらに侵入してくるので、安全な場所だと思わせないように、鳩の臭いを徹底的に消すことから始めましょう。
侵入防止のネットをする
ベランダ全体に侵入防止用のネットを張り、鳩の侵入ができないようにする対策もおすすめです。この対策は、空き巣対策にもなるので鳩の有無にかかわらず、やっておいても損はないです。
防止ネットを取り付ける際は、ネットの張りが緩かったり、ネットの隙間が広いと侵入されてしまうことがあるので注意が必要です。しっかりとネットを張ることを心がけ、自宅のベランダのサイズに合ったネットを選ぶようにしましょう。侵入防止ネットは、鳩が居座り始めた後でも対処できるのでおすすめです。
鳩よけスプレーやジェルを使う
鳩が頻繁にベランダに出入りするようになり、巣作りの恐れがある状況の人は、忌避剤と呼ばれる鳩が嫌がるスプレーやジェルを使うことがおすすめです。
一般的にはジェルタイプの方が強力で、長時間効果を期待できる商品となっています。スプレータイプもジェルタイプも、継続して利用することが大切なので、もし鳩の出入りが目立つようになったら、使ってみることをおすすめします。
鳩よけ剣山を設置する
対策の一つとして、鳩よけ用の剣山を設置する方法もあります。既に鳩の侵入被害にあっている方は、糞や羽などの痕跡から鳩がとまるポイントに設置すると良いでしょう。鳩よけ剣山選び方としては、針と針の間隔が開きすぎておらず、針の長い剣山がおすすめです。
針と針の間隔が開いていると隙間を見つけてとまってしまいます。複数個並べて設置する場合は鳩がとまるスペースが無くなるように固定しましょう。針が短い剣山だと、上手く足が当たらないようにして剣山の上にとまる可能性があります。
鳩除けグッズまとめ
アイテム | 備考 |
---|---|
侵入防止ネット | ベランダのサイズに合ったものを選び隙間が出来ないように設置 |
鳩除けスプレー・ジェル | ジェルタイプの方が強力。継続して使わないと効果が薄い |
鳩よけ剣山 | 針が長く、針と針の間隔が開きすぎてないものを設置 |
鳩は個人で駆除できない!
迷惑行為も多い鳩ですが、実は個人で駆除することはできないことをご存知でしょうか。「鳥獣保護法」という法律があり、野生の哺乳類や鳥類の保護・飼育の規制・狩猟に関する制度などを定めた法律です。
「鳥獣保護法」は、許可を得ていない人間が鳥獣を傷つけることを禁止しています。弱らせる行為も禁止されているので、必要以上の追い払う行為は罰則の対象になる可能性があります。そのため、鳩がベランダに巣を作ってしまった場合は業者に依頼して鳩を捕獲してもらうようにしましょう。
鳩駆除の業者にベランダの糞掃除や消毒を依頼した場合は1〜3万円、巣の撤去を依頼した場合は1〜2万円など、作業する人数や作業内容によっても費用は異なります。依頼する場合は、駆除業者に確認するようにしましょう。
駆除業者の料金相場
依頼内容 | 料金相場 |
---|---|
防止用具の設置 ※1平米あたりの相場 |
3~5千円 |
巣の撤去 | 1~2万円 |
清掃・消毒 | 1~3万円 |
しっかり対策して事前に被害を防ごう
今回は、鳩避けの対策や鳩に関するトラブルを紹介してきました。既に鳩が侵入してしまっている人もいらっしゃるかと思いますが、なるべく早い段階で対策しないと被害が増えてしまいます。感染症や寄生虫など健康を害する恐れもあります。
鳩に関するトラブルで悩んでいる場合は、第一に管理会社に相談するようにしましょう。それでも解決できない場合は、今回紹介した対策を実践して、鳩の被害から自宅を守りましょう。
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