賃貸の緊急連絡先ってどういうときに電話がいくの?
そもそも、名前書ける相手がいないんだけど……
この記事は、上記のような悩みを持つ夜職の方のために執筆しました。
水商売をやっている方の中には、家族間などのトラブルが要因で緊急連絡先として名前を書ける相手がいない方も多いでしょう。
そんなときの対処法も含めて緊急連絡先に関する基礎知識を解説するので、ぜひ参考にしてください。
賃貸契約で緊急連絡先が必要な理由
賃貸契約で緊急連絡先が必要なのは、文字通りの緊急時に入居者と連絡がつかないときの代替として、です。
何らかのトラブルが生じた際に入居者と連絡がつかない場合、不動産屋や管理会社は代わりに緊急連絡先に連絡をします。
緊急連絡先として登録されている人は、不動産屋や管理会社に代わって、連絡事項を入居者に伝えるのが役割です。
トラブルの内容によっては急を要することもあるため、契約時に緊急連絡先を登録しておく必要があります。
賃貸契約の緊急連絡先に電話がいくトラブル例
賃貸契約の緊急連絡先に電話がいくトラブルの代表的なものとして、以下の3つが挙げられます。
- 大規模な災害時に入居者と連絡が取れない
- 物件で火災が発生した際に入居者と連絡が取れない
- 家賃滞納が続いている際に入居者と連絡が取れない
大規模な災害時に入居者と連絡が取れない
震災などの大規模な災害時に、入居者と連絡が取れない場合は、緊急連絡先に電話がいきます。
大規模な災害時は、入居者1人ひとりの安否の確認が必要です。
仮にまだ建物の中に居るとしたら、すぐに避難させなければなりません。
例えば大地震が起きた場合、連絡がつかないと瓦礫の下敷きになってしまっている可能性も懸念されます。
大規模な災害時に一刻も早く入居者の安否を確認するため、緊急連絡先に電話がいくことがあります。
物件で火災が発生した際に入居者と連絡が取れない
大規模な災害のように広い範囲に関するトラブル以外にも、物件で火災が発生した際などに、入居者と連絡が取れない場合は、緊急連絡先に電話がいきます。
火災が起きた場合は、やはり安否の確認が必要です。
その他、上の階から水漏れが起きてしまったときは、できる限りの応急処置や荷物の移動などをしなくてはなりません。
そのため、入居者に連絡がつかないと緊急連絡先に電話がいく場合があります。
家賃滞納が続いている際に入居者と連絡が取れない
入居者の家賃滞納が続いているうえ本人と連絡がつかない場合、緊急連絡先に連絡がいくケースがあります。
ただし、緊急連絡先として登録されている人に、金銭面の責任はありません。
あくまでも、本人と連絡をとるための橋渡しとして電話がいくだけです。
災害時や火災発生時と比較すると緊急性が低いため、一度や二度の連絡に本人が応じないからといって緊急連絡先に電話がいくことはないでしょう。
賃貸契約の緊急連絡先には誰の名前を書く?
結論からいうと、緊急連絡先に書く相手は「家族・親族じゃないといけない」というルールはありません。
とはいえ、決して「誰でもいい」というわけでもないのも事実です。
緊急連絡先に書く相手を選ぶ上で、以下の3点を把握しておいてください。
- 家族・親族の名前を書くのがベター
- 友人や恋人も可、場合によっては登録できないケースもある
- 緊急連絡先としての登録が難しいのはこんな人
家族・親族の名前を書くのがベター
基本的に、緊急連絡先には家族・親族の名前と連絡先を登録するのがベターです。
両親や兄弟、それが難しければ親戚でも、不動産屋や管理会社から疎まれることはないでしょう。
家族・親族は血が繋がっているため、関係性が完全に途絶えることは滅多にありません。
よって、緊急連絡先に書く相手としては最適な存在です。
友人や恋人も可、場合によっては登録できないケースもある
家族・親族の名前を書くのが難しい場合は、友人や恋人の名前を書くのもアリです。
もちろん、相手にその趣旨を伝えておくことが大前提となります。
ただし、不動産屋や管理会社によっては、緊急連絡先に友人や恋人の名前を登録するのはNGとしているところもあります。
友人や恋人は時間が経つと関係が疎遠になってしまう可能性があり、緊急時に連絡しても入居者本人に連絡がつかない可能性があるからです。
よって、明確な決まりがあるわけではありませんが、やはり家族・親族の名前を書くのがベターだといえます。
緊急連絡先としての登録が難しいのはこんな人
以下の条件に当てはまる方は、例え家族・親族であっても緊急連絡先として登録するのは難しいのが実情です。
- 障害などがあって会話が困難な人
- 日本語でのコミュニケーションが難しい外国人
- 耳が遠いなど、コミュニケーションが困難な高齢者
緊急連絡先として登録する相手は、何かトラブルが発生したときに不動産屋・管理会社と入居者の間の架け橋になれる人を選ばなくてはなりません。
よって、最低限のコミュニケーションが問題なくできる人を選ぶ必要があります。
水商売の方にありがちな緊急連絡先に関するトラブル
水商売の方にありがちな緊急連絡先に関するトラブルが、親族と偽って友人などの連絡先を登録したり、本人が別途電話番号を用意して1人2役で登録していたりするケースです。
それらの不正は、絶対にしてはいけません。
例えば交通事故によって入居者本人が大ケガを負った場合など、トラブルの内容によっては、家族・親族でないと対処を判断できないケースもあります。
また、緊急連絡先に記載した情報に嘘があることが発覚すると、不動産屋・管理会社からの信用を失ってしまい、最悪の場合退去を命じられるかもしれません。
家族・親族と疎遠になってしまっている水商売の方は、緊急連絡先に嘘の情報を記載してその場しのぎをしてしまいがちです。
そのようなことをしてしまうと、最悪の結末を招いてしまいかねないので注意してください。
【水商売の方必見】賃貸契約で緊急連絡先に書ける人がいない場合の対処法
賃貸契約でどうしても緊急連絡先に書ける人がいない場合は、以下の対処法をとってください。
- 不動産屋・管理会社に相談する
- 請負業者・代行サービスに依頼する
- 緊急連絡先不要な物件を探す
不動産屋・管理会社に相談する
緊急連絡先として登録できる相手がいない場合は、その趣旨を正直に不動産屋・管理会社に伝えて相談してみましょう。
退職時に必ず報告するという条件付きで職場の連絡先でもOKなど、相手の方から代替案を提示してくれるかもしれません。
不動産屋・管理会社への相談もせずに、その場しのぎの対策をとるのだけは避けてくださいね。
請負業者・代行サービスに依頼する
緊急連絡先の請負業者・代行サービスに依頼するのも、緊急連絡先として登録できる相手がいない場合の解決策の1つです。
概要 | 費用相場 | |
---|---|---|
請負業者 | 企業や団体が緊急連絡先になってくれる | 年間5,000円~8,000円前後 |
代行サービス | 緊急連絡先になってくれる人を探してくれる | 1名10,000円~15,000円前後 |
ただし、これらのサービスを利用する際は、その趣旨を不動産屋・管理会社に伝えておいてください。
家族・親族じゃないと判断できないようなトラブルが発生した際に、適切な措置がとれなくなるからです。
緊急連絡先不要な物件を探す
物件によっては、緊急連絡先不要で契約できるところもあります。
歓楽街の近くの不動産屋などは水商売の方向けの物件に精通しているため、あなたに合わせた物件を紹介してくれるはずです。
ナイトハウスは水商売の方向けの物件を多く紹介できるので、ぜひご相談くださいね。
賃貸契約の緊急連絡先と保証人の違い
賃貸物件の契約時に緊急連絡先と混同されがちなのが、保証人です。
両者の違いをひとことでいうと「支払い責任の有無」にあります。
保証人は、入居者が家賃を滞納してしまったときなどに、本人に代わって支払いをする義務があります。
対して、緊急連絡先に登録されている人は、あくまでも不動産屋・管理会社と入居者の連絡のパイプとなることだけが役割です。
賃貸物件の緊急連絡先トラブル:まとめ
賃貸物件の緊急連絡先は、何らかのトラブルが発生した際に、入居者に連絡がつかないときのための連絡相手となります。
緊急連絡先として登録する相手に明確な条件などはありませんが、できれば家族・親族を選ぶのがベターです。
それが難しい場合は、ひとまず不動産屋・管理会社に相談してみましょう。
場合によっては友人や恋人でもOKであったり、請負業者や代行サービスの利用を認めてくれたりすることもあります。
最もしてはいけないのは、虚無の情報を緊急連絡先として登録することです。
取り返しの付かないトラブルに発展してしまう可能性もあるので、十分注意してくださいね。
緊急連絡先が要因でなかなか物件が決まらないときは、ナイトハウスにお気軽にご相談ください。