大家との直接契約にはどんなリスクあるのかな?
一見するとメリットが多そうな賃貸物件の大家との直接契約。
水商売や夜職の方は知人からの紹介などで、このような物件の契約を検討した経験がある方も少なくないのではないでしょうか?
しかし実は直接契約は、後からさまざまなトラブルがついてまわる可能性のある危険な内容となっている場合もあります。
この記事ではそんな賃貸における大家との直接契約にまつわるトラブルを回避する方法を紹介していきます。
賃貸物件の直接契約とは?
そもそも賃貸物件を直接契約するってどういう意味があるの??
賃貸物件の大家はほとんどの場合、不動産屋を介して物件の管理を行います。
物件の管理には具体的には以下のような業務が含まれています。
- 入居者の募集や審査
- 内見の対応
- 賃貸契約締結
- 日々のメンテナンス
- 原状回復作業
- トラブルや修繕対応
不動産屋は大家から管理費の支払いを受けてこれらの業務を代行しているわけですね。
直接契約はこれらの業務を大家が自分で行うことで、管理費の支払いを無くすことが目的で行われます。
直接契約をすることで物件の維持コストを下げ、賃料を下げる事もできるなどメリットは少なくありません。
賃借人にとっても契約時の仲介手数料がかからないといったメリットがあります。
一方で賃貸契約などに関して専門的な知識を持つ大家が少なく、契約後トラブルに発展してしまう事例も少なくありません。
近年ではインターネットの普及により、大家との直接契約がより身近になっています。
いくら身近になっても物件の直接契約をする場合には、契約後にトラブルに発展しないように借主も慎重に判断することが重要です。
賃貸の直接契約が原因で発生するトラブル
直接契約ってメリットが多い気がするけど違うの?
一見すると「仲介手数料不要」などのメリットが目立つ賃貸の直接契約。
しかし賃貸物件の直接契約は、トラブルのリスクが高まる危険性があるという点は認識しておく必要があるでしょう。
ここでは直接契約が原因で発生する3つのトラブルを詳しく解説していきます。
契約に関するトラブル
大家と直接賃貸契約する場合にトラブルが発生する原因の多くは、契約内容に不備があることに起因しています。
賃貸契約の際には不動産屋が用意した「賃貸借契約書」を通して契約を進めていきますよね。
この契約書は賃貸借契約に関する法律を遵守しながら、大家だけでなく賃借人が不利益を被らないように規定されています。
この賃貸契約書は賃貸の直接契約のさいには、大家が自分で契約書類を作成している場合も多いです。
大家が作成した契約書類は実際のトラブルに対応していない場合や、大家に都合の良い内容になっている例も少なくありません。
そのような契約が原因で原状回復にまつわるトラブルや、設備の修繕に関するトラブルに発展するリスクは非常に高いです。
また契約内容に不備のある賃貸のトラブルの多くは、解決までの期間が長引いてしまう傾向にあります。
直接契約の場合には、そもそも賃貸借契約書が用意されていない例もあります。
近隣とのトラブル
直接契約の賃貸物件の中には通常の物件より審査が緩い物件も少なくありません。
そのような物件は住民の出入が激しい傾向にあります。
このように入居しやすく、直ぐに退去できるような物件に住む住人はマナーが悪い場合も多いです。
そのため騒音やルール違反といった近隣トラブルに巻き込まれてしまう確率が高くなってきます。
また大家も住民間のトラブルに丁寧に対応してくれない場合もあるので、せっかく入居したのにすぐ引っ越しが必要になる恐れもあります。
修繕や原状回復に関するトラブル
直接契約の場合、修繕や原状回復は大家が業者に依頼して行います。
不動産屋が管理している物件の場合、通常修繕のための業者の選定は不動産屋が提携している業者に委託しています。
そのため修繕費なども安価になり、業者の手配から修繕まで全ての対応を安心して任せることができるのです。
しかし普段からそのような対応をしているわけではない大家が対応する場合には、質の悪い業者に依頼してしまう場合も少なくありません。
そうなると修繕に時間がかかったり、高い費用の請求が賃借人にきてしまうこともあります。
また賃貸時の契約がしっかりとされていないと、修繕の区分などの取り決めも曖昧になっている場合もあるので注意しましょう。
水商売の方が直接契約をしてしまう理由は?
水商売の方や夜職の方は、賃貸の直接契約をしてしまうケースは少なくありません。
その背景には以下のような理由があります。
- 入居審査に通過しにくい
- 入居費用が安い
- 短期間の入居が可能
直接契約の物件は、入居審査や入居費用が通常の物件より低く設定されていることが多いです。
そのため急な引っ越しや出稼ぎの場合、入居審査になかなか通過できない水商売の方が直接契約の物件を選んでしまう傾向にあります。
他の物件が見つかったら引っ越すつもりで一時的に入居したさいに、先ほど紹介したようなトラブルに巻き込まれてしまったという事例も少なくありません。
職業のせいで審査とか通りにくいナイトワーカーはどうすればいいの?
水商売や夜職の方は職業が理由で通常の賃貸物件の契約がしにくいです。
しかし賃貸契約ができないわけではなく、水商売の方が契約しやすい物件というのは存在します。
大手賃貸サイトなどでそのような物件を探すのは非常に困難です。
そこでおすすめなのが水商売の方を専門としている不動産屋になります。
中でも「ナイトハウス」は全国の物件を扱っており、LINEで相談可能。
スタッフは水商売の知識にも精通しているので、書類を用意する手順なども丁寧に説明してくれるのが特徴です。
審査が通らなくて悩んでいる方はぜひ一度ご相談ください。
直接契約でのトラブルを避けるための方法
どうしても直接契約の物件で契約をしたいと思う方もいますよね。
そのような場合、トラブルを避けるには一体どうすれば良いのでしょうか。
ここでは直接契約で賃貸を借りるさいにトラブルを避けるためにやっておきたい3つの対策を紹介していきます。
契約書を作成しておく
直接契約のさいに絶対に注意したいのが契約書がない場合です。
契約書がなければ、大家の持ち物である賃貸物件に関する決定事項は基本的に大家が自由に決めることができます。
そのような場合は急な修繕や退去時に不当な費用を請求されてしまう原因にもなりかねません。
また急なオーナーチェンジなどで賃料や契約内容の突然の変更などにも悩まされないように、契約書を事前に作成しておきましょう。
自分で契約書を作成するのは難しいと思いますので、国土交通省が用意している賃貸住宅標準契約書を使用してみるとよいでしょう。
トラブルを避けるためには、大家が用意した契約書も細かい部分まで内容を確認しておくとよいでしょう。
大家の人柄を確認する
直接契約を結ぶさいに重要なのが大家の人柄や相性です。
契約前の短い期間で大家の人柄を把握することはなかなか難しいですが、質問してみるなどして人柄を確認しておくとよいでしょう。
直接契約の場合しっかりと住人を尊重して万が一の場合の対応をしてくれるかどうかは、大家の人柄に左右される部分が大きいです。
そのため契約をするまでの間にできる限り貸主との相性を確認できるような機会を作っておきましょう。
直接契約の場合には内見時などは大家が対応してくれます。
また契約書がない場合には、自身の持ち込んだ契約書に対応してくれるかも相手の人柄を確認するよい機会になるでしょう。
万が一の場合は第三者に相談する
直接契約の場合には万が一の場合に不動産のプロである不動産屋からのサポートを受けることができません。
そこで無理な要求や不当な請求などをされてしまった場合には、第三者に相談するようにしましょう。
万が一の場合に頼れる第三者機関には、弁護士の他にも下記のような機関があります。
- 国民生活センター
- 市区町村の相談窓口
- 消費生活センター
- 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
- 日本司法支援センター 法テラス
これらの施設は相談は無料で対応してくれるため安心です。
また国民生活センターなどは裁判を利用せず、当事者間の協議でトラブルを解決する、裁判外紛争処理制度を利用できます。
その点でも安心できるので、万が一の場合に相談してみましょう。
賃貸の直接契約はトラブルのリスクが高い
この記事では賃貸の直接契約とそのリスクについて解説してきました。
賃貸の直接契約は審査の緩さや初期費用の低さといったメリットがあるのも事実です。
その一方で契約後にトラブルに発展してしまうリスクも高く、退去時に費用が発生する事例も少なくありません。
賃貸の契約に関して悩んでいる水商売や夜職の方は、水商売専門の不動産屋に相談してみるなど他の方法も検討してみてください。
どうしても直接契約をする場合には、自分で契約書を用意するなどしっかりと対策をしておきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。